全国過労死を考える家族の会の人たちの大変な努力の中で、超党派で過労死等防止対策推進法が成立し、2014年11月1日から施行されました。そのもとで、厚生労働省主催の過労死等防止対策推進シンポジウムが各地で毎年開かれています。
昨年11月の神奈川でのシンポジウムでは、岡田康子さんの「パワーハラスメントを防止するために」と労働安全衛生研究所の高橋正也さんの「働く人はぐっすり眠らなければならない」の講演がありましたが、九州からいらしたAさん(家族の会)の発言は、特別に心に残りました。
ご本人の承諾を得ましたので、ご紹介します。
「教育と子ども・若者」カテゴリーアーカイブ
奨学金の「過大請求」-保証人問題/西川治(事務所だより2019年1月発行第58号掲載)
奨学金制度を実施する日本学生支援機構(かつての日本育英会)が、保証人に対して本来は残債務の2分の1しか請求できないのに、全額を請求しており、中には知らずに全部返してしまった保証人もいる、ということが問題化しています。
きっかけは朝日新聞2018年11月1日の『奨学金、保証人の義務「半額」なのに…説明せず全額請求』との報道です(私のコメントも載っています)。
日本学生支援機構が実施している奨学金の大半は、後で返済しなければならない「貸与制」と呼ばれるものです。制度上、「連帯保証人」と「保証人」を1名ずつ用意し、学生本人が払えなくなったときは「連帯保証人」や「保証人」が返済しなければならないこととされています。
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ALTの尊厳/山岡遥平(事務所だより2018年9月発行第57号掲載)
1 「ALT」をご存知でしょうか?
ALTとは、Assistant Language Teacherの略で、日本語では、外国語指導助手となります。
英語を教える際、教員の助手として業務を行う仕事ですが、外国人がこれを担っています。国のJETという国際交流プログラムを使って来日している方や、その他の民間企業に務め、語学の教員としての派遣・業務委託により授業に参加している方等がいます。 続きを読む
子ども時代に幸せと可能性の平等を/西川治(事務所だより2018年9月発行第57号掲載)
今年から、「なくそう!子どもの貧困」全国ネットワーク世話人の末席に加わることとなりました。
このネットワークには、大学卒業後、明石書店で『子どもの貧困白書』の編集に携わった縁で、約10年前の立ち上げ時に事務局として関わっていました。その後しばらく離れていたのですが、今回お声がけいただいて世話人に加わることとなりました。
2013年、「子どもの将来がその生まれ育った環境によって左右されることのないよう、貧困の状況にある子どもが健やかに育成される環境を整備するとともに、教育の機会均等を図るため」の法律である「子どもの貧困対策の推進に関する法律」が成立しました。
2019年は、同法に基づく「子供の貧困対策に関する大綱」の制定5年後の見直しの時期にあたっており、より実効的に、できるだけ途切れなく、穴のない対策を進めるため、大綱見直しに向けて活動を進めていく予定です。 続きを読む
「高等教育無償化」とは何か/西川治(事務所だより2018年1月発行第56号掲載)
最近、「高等教育無償化」が政策課題として浮上し、注目を集めるようになっています。
しかし、残念ながら日本ではこれまであまり注目されてこなかったテーマでもあります。
今回は「高等教育無償化」について取り上げます。
「高等教育」に高校は含まない!