労働基準法は、1日8時間・1週40時間を労働時間の最低基準として定め、この最低基準に反する時間外労働に対しては、割増賃金の支払いを義務づけています(労働基準法37条)。
この残業代に関する労働基準法37条の規定がなぜ存在するのかについては、極めて重要なのに、あまり認識されていません。
結論からいえば、残業代の支払いを命じるこの労働基準法37条は、長時間労働を抑制して、労働者の命と健康を守り、家庭生活や社会生活の時間を確保するために存在するのです(ご存じでしたか?)。
例えば、以下のケースで、考えてみて下さい。
労働契約の定め・・・1日8時間労働、賃金・時給1000円
ある日の労働時間・・・9時間労働(1時間の残業) 続きを読む