労働」カテゴリーアーカイブ

「男性版産休」(「出生時育児休業制度」)の意義と課題/嶋﨑量(事務所だより2021年8月発行第63号掲載)

1 はじめに

 2021年6月3日、男性の育児休業取得促進のために、新たに「出生時育児休業制度」創設などを内容とする、育児・介護休業法等改正法が成立しました(*1)。
 成立時、「男性版産休」制度が成立した等新聞各紙が報じ、遅々として進まぬ男性の育休取得促進の観点から好意的な報道が目立ちます。 続きを読む

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ある県労働委員会の話/大塚達生(事務所だより2021年8月発行第63号掲載)

 北関東のある会社で、労働組合との交渉担当者であった総務部長が、他の部署に異動した直後から、後任の総務担当者と、新労働組合を結成することを相談し、その後、総務担当者がこの前総務部長と相談しながら、新労働組合を結成し、従来の労働組合の組合員に対し、新労働組合への加入を働きかけました。
 その過程で、総務担当者は、従来の労働組合の組合員に対し、同組合宛ての脱退届に署名・押印するよう働きかけ、集めた脱退届を封筒に入れ、同組合に郵送しました。 続きを読む

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コロナ禍の「やりがいの搾取」/嶋﨑量(事務所だより2021年1月発行第62号掲載)

 「やりがいの搾取」という言葉が世間に周知されたのは、本田由紀教授(東京大学)による分析が契機です(*1)。
 今年、内田良准教授(名古屋大学)、工藤祥子さん(過労死家族の会)、齊藤ひでみさん(高校教員)と「みんなの学校安心プロジェクト」を立ち上げ、教員の労働問題をテーマに連続でオンラインイベントを企画してきました。そこに本田教授にもご登壇いただいきましたが(「教員の働き方改革は『やりがい搾取』か?」)大盛況でした(*2)。

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『奴隷』『工場』(小説・女工哀史)/山岡遥平(事務所だより2020年8月発行第61号掲載)

 『奴隷』『工場』は、「女工哀史」で知られる細井和喜蔵(1897-1925)の小説で、作者の死後、発表されたものだ。私は、この小説を岩波文庫版(2018年10月・12月発行)で読んだ。
 作者の死後、作者の十分な校正を経ないまま、1925年と1926年に世に出ているため、構成や展開の面で不十分な点があるのは否めないし、やや俗っぽいところが多いが、今だからこそ、読んで良かったと思える小説だった。

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新型コロナ禍ならでは?/嶋﨑量(事務所だより2020年8月発行第61号掲載)

 新型コロナウイルス感染拡大により、感染された方にとどまらず、様々な社会活動が大きく制約をうけ、多方面に甚大な被害が発生しています。
 そんな中でも、敢えて前向きに探せば、「良かったこと」もあります。私が関わっている労働運動でいえば、Web会議やSNS等の活用が一気に拡がったことがあげられるでしょう。
 私たちの事務所と繋がりの深い労働組合などでも、これまで実施してきた学習会・集会などが中止せざるを得ない状況が続いているかと思います。
 ですが、Web会議システムなどを活用した集会などは、遠方に居住している、仕事が忙しい、介護、育児など家庭責任等の負担から参加が難しかった方をも対象に拡げて企画ができる可能性を感じます。
 雑ぱくですが、いくつか私の関わった活動・取り組みなどをご紹介します。
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