神奈川労働弁護団のホットライン/青柳拓真(事務所だより2022年1月発行第63号掲載)

 神奈川労働弁護団では、労働相談ホットラインを実施し、団員の弁護士が交代で電話労働相談を受けています。当事務所の弁護士も多く担当に入っています。
 全国各地の労働弁護団も同種のホットラインを行っていますが、神奈川が最もホットラインに力を入れていると言ってよいと思います。日本で唯一、全ての平日にホットラインを実施しているのが神奈川労働弁護団です。昼の部(11時~13時)と夕方の部(17時~18時30分)の2部制で実施しているのも神奈川のみです。1日3時間半ホットラインがつながっているのですから、手厚い体制だと言っても差し支えないでしょう。

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 労働弁護団のホットラインは、当初は「雇用調整ホットライン」「働く女性のためのホットライン」「派遣・人材紹介トラブルホットライン」などとテーマを決めて単発的に行われることが多かったものが、より気軽・迅速に弁護士に相談したいというニーズを受け、各地で常設化されていったという経緯があります。
 神奈川労働弁護団は全国的にも早期(1995年)に常設ホットラインを設置、1998年当時既に週3回(月水金・11時~13時)実施していました。2009年に週4回化(月水木金)、2014年に夕方の部開始、2020年に週5日化(月~金)と拡大してきました。県西ホットライン(木・2006年開始)を合わせ、2012年に「400件の大台を突破」した相談数は、直近の2021年は年間948件と1000件近くの相談が寄せられるに至りました(以上、日本労働弁護団発行の『季刊・労働者の権利』各年度「労働者の権利白書」による)。
 このように神奈川労働弁護団の常設ホットラインは少しずつ確実に拡充してきています。しかし、現在においても受話器を置いたらすぐに次の電話がかかってくるというようなことは稀ではありません。未だ多くのニーズがあることを実感させられます。

 ホットラインには、日々非常に多岐にわたる相談が寄せられています。中には、明日にでも解雇されてしまいそうであるとか、まさにパワハラを受けているだとかで、緊急の対応を要するものもあります。また、使用者の誤った説明・対応によって誤解をしてしまっており、弁護士の説明を聞いて初めて自分の権利が侵害されていたことに気づくという方も少なくありません。法的な知識がなかったり身近に相談できる人がいなかったりしたばかりに辛い思いをする方が一人でも少なくなるよう、今後もホットラインをますます充実したものとしていきたいと考えています。