司法制度」カテゴリーアーカイブ

施行20年を迎えた労働審判制度の課題/嶋﨑量(事務所だより2025年8月発行第71号掲載)

1 労働審判利用者の減少傾向

 2006年に労働者と使用者との個別労使紛争を迅速かつ実効的に解決するため裁判所で行われる労働審判制度が導入されました(2025年は制度運用開始から20年の節目)。
 この制度の特徴は、通常の裁判とは異なり、裁判官1名(審判官)+労働関係の専門家2名(審判員)で構成される労働審判委員会が判断をすることです。

続きを読む

法科大学院とは何だったのか/西川治(事務所だより2021年8月発行第63号掲載)

 私は、代議士秘書を辞した後、ある国立大の法科大学院(以下、「LS」)に入学し、司法試験後に中退するまで2年半在籍しました。
 私の同期は、同じ未修者(*1)が24名、1年遅れで入学した既修者が4名。うち修了者は18名ですが、司法試験に合格したのは3名のみです。司法試験の受験回数は5回までに制限されており、令和2年度を最後に受験資格を失ったことになります(*2)。 続きを読む

労働事件における非弁行為/石渡豊正(事務所だより2021年8月発行第63号掲載)

 最近、社会保険労務士(以下、「社労士」と言います。)の非弁行為が疑われるケースをよく目にします。相談に来た労働者が「会社との面談で社労士から~と言われた」とか労働組合から「団体交渉に社労士が出てきている」などと報告を受けるといった具合です。
 非弁行為に該当するか否かは法律解釈も必要で微妙な話も含まれますので、今回は、非弁行為該当性に関する議論はせず、そもそもなぜ非弁行為が禁止されるのか、労働事件への社労士の関与が及ぼす影響等についてお話しします。 続きを読む

弁護士への大量不当懲戒請求/嶋﨑量(事務所だより2019年1月発行第58号掲載)

 弁護士への大量不当懲戒請求が報道されていますが、私自身もこの被害者の一人です。2017年11月以降、同一理由で958件もの大量の懲戒請求を受けています。

 これに対しては、私が原告となり、2018年11月以降、懲戒請求者に対する民事訴訟を提起しており(*1)(事前の和解に応じない懲戒請求者は、順次全員を提訴予定)、この件も各種メディアで報道されました。ご依頼者含め報道をみた皆さまから、お気遣の言葉をお掛けいただきました。ご心配をお掛けして申し訳ありません。この場を借りて、少し背景など説明をさせていただきます。

続きを読む