日本労働弁護団には、「関東ブロック」というものがあります。
「関東」と名乗っていますが、関東地方に所在する東京、神奈川、千葉、埼玉、群馬、栃木、茨城のほか、山梨と長野の労働弁護団も参加しております。通称、「関ブロ」と呼ばれています。
2024年7月、私は、この関ブロの事務局長に就任しました。
「労働」カテゴリーアーカイブ
施行20年を迎えた労働審判制度の課題/嶋﨑量(事務所だより2025年8月発行第71号掲載)
1 労働審判利用者の減少傾向
2006年に労働者と使用者との個別労使紛争を迅速かつ実効的に解決するため裁判所で行われる労働審判制度が導入されました(2025年は制度運用開始から20年の節目)。
この制度の特徴は、通常の裁判とは異なり、裁判官1名(審判官)+労働関係の専門家2名(審判員)で構成される労働審判委員会が判断をすることです。
1975-1990-2025/大塚達生(事務所だより2025年1月発行第70号掲載)
神奈川総合法律事務所は、1975年4月に開設され、今年で50周年となります。現在、所属する弁護士は11名で、4月からは12名となる予定です。
先日、裁判からの帰り道で同僚の石渡弁護士と雑談していた際に、「1975年にヒットした曲は何か知っている?」と問いかけたところ、「私はまだ生まれていませんでした」と言われてしまいました。調べてみると、11名の所属弁護士のうち、事務所開設の日より後に生まれた人は5人もおり、改めて50年という年月の長さを実感しました(ちなみに、私の記憶に強く残っている1975年のヒット曲は、「『いちご白書』をもう一度」です。)。
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労働者側が「円満退職」を求める労使トラブル/嶋﨑量(事務所だより2024年8月発行第69号掲載)
この10年ほど、労働者が退職したいのに使用者に妨害され退職させてもらえない(退職妨害)、退職を契機に使用者から競業避止義務や引継ぎ義務違反などを理由に損害賠償額を請求されるといった、労働者が「円満退職」できず紛争に巻き込まれるケースが増加しています。
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ライドシェアは不要/嶋﨑量(事務所だより2024年1月発行第68号掲載)

ライドシェア導入の議論が急浮上している。
ライドシェアとは、モバイルアプリ等で仲介し、第二種運転免許を持たない一般のドライバーと乗客をマッチングさせて、一般のドライバーが自家用車を用いて有償で乗客を運送する行為(またはそのビジネスモデル)のことだ。端的に言えば、現代的な「白タクの合法化」である。
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