タグ別アーカイブ: 公務員

災害の記憶 -ある公務災害事件- /大塚達生(事務所だより2014年1月発行第48号掲載)

news201401_small 平成16年10月23日、新潟県中越地方を震度7の地震が襲い、深刻な被害が発生しました。
 神奈川県内のA町では、町長の発案で職員を被災地に派遣することになり、当時55歳だった部長職のBさんは、町長及び3名の幹部職員とともに、3日間、被災地に派遣されました。

 町長が幹部職員4名を率いて被災地入りしたことからも分かるように、この派遣には、被災地に応援の人手を出すという意味だけにとどまらず、町長と幹部職員が実際に被災地に入って被災状況を実体験することにより、A町の防災体制を考えることに役立てるという意味がありました。 続きを読む

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公務員と労働契約 -「非正規公務員」の現状-/嶋﨑量(事務所だより2013年1月発行第46号掲載)

news201301_small 民間企業などで働く労働者は、使用者との間に「労働契約」を締結して、その法律関係は労働契約法により規律され、労働者保護が図られています(例えば、解雇に関する労働契約法16条、就業規則不利益変更に関する労働契約法10条など)。
 しかし、公務員については、実務では、「労働契約」が存在せず、民間企業で働く労働者に適用される労働契約法は公務員には適用されないという法解釈が支配的です。*1
 このように、公務員について「労働契約」の成立を否定する考えの論拠は、公法と私法とを峻別し、公務員と国・地方自治体との関係は「公法」であるから、私法とは異なり労働契約は存在しないし労働契約法も適用されないというのです。
 この考え方によれば、民間の労働者とは異なり、公務員は労使合意によって「労働契約」が成立することはあり得ず、国や地方公共団体が一方的に「任用」するに過ぎないとされています。
 ですが、私は、この公法・私法峻別論により公務員関係には労働契約の成立が否定され、労働契約法の規定は全て排除されるという理論が、どうにも腑に落ちないのです。*2 続きを読む

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